PC-BSD 8.2 i386 と Wine 1.3.14 の上で UTAU 0.2.77 RC1 が使えました。
(ハードウェアは、メモリを 4GB にした TOSHIBA Dynabook CX/47E です。)
Wine のインストールから UTAU を使えるようにするまでの手順をまとめたメモです。
※なお、この記事は、この通りにやれば正常に動作するという事も、何ら障害を引き起こさないという事も、何も保証致しません。
Wine のインストール
※現時点(2011/04/27)では、 amd64 では Wine がインストールできません。 i386 版の OS をインストールしてください。
デスクトップ上の「ソフトウェアの管理」、または、画面左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブ→「システム」→「ソフトウェアの管理」を開きます。
「root で実行」ダイアログが表示されるので root のパスワードを入力します。
「PC-BSD ソフトウェアの管理と更新」ウィンドウが開くので、「Emulators」→「Wine」を開いて、右下の「DOWNLOAD 1.3.14」をクリックすると、ダウンロードからインストールまで行われます。
インストールされたら、「終了」ボタンで閉じます。
Wine がインストールされると、デスクトップには「Wine Configuration」アイコンが、画面左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブには「Wine」メニュー(四角+ワイングラスのアイコン)以下が作成されます。
このままでは、まだ、 Wine は使えません。すぐに次の初期設定を行ってください。
Wine 初期設定
「Wine Configuration」を開と、初期設定が行われます(起動が2回目以降の場合は、初期設定は行われません)。
さらに「Wine Gecko インストーラ」が開きますが、私はここでは「インストール」をクリックしました(しかし、インストールは失敗したようです)。
「オーディオ」タブでオーディオドライバを設定します。
「オーディオ」タブを開くと次の画像のダイアログ画表示されて、オーディオドライバが設定されますので、「OK」ボタンで戻って「適用」ボタンを押します。
「音をテスト」ボタンで音が出ることを確認します。
「デスクトップ統合」タブでシェルフォルダを設定します。
「Desktop」以外は、「/home/username」になっていると思いますので、次のようにPC-BSDで用意されているディレクトリを割り当てます。
My Documents | /home/username/Documents |
---|---|
My Pictures | /home/username/Images |
My Music | /home/username/Music |
My Videos | /home/username/Videos |
※1カラム目のみ、ダブルクリックに反応するようです。
「ドライブ」タブでドライブレター(「C:」等)にディレクトリを割り当てます。
「自動検出」ボタンを押してデフォルトの設定をします。
「OK」ボタンで「Wine設定」ダイアログを閉じます。
Wine のフォントの設定
Takao フォントを Wine で使うように設定すると半角カナ等の一部の文字化けが治るようです。
Takao Fonts in Launchpad の右下の Downloads の上から1つ目か、2つ目をダウンロードします。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてアーカイバ「Ark」を開いて「展開」ボタンで展開します。
画面左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブ→「Wine」メニュー(四角+ワイングラスのアイコン)→「Fonts Folder」でフォントフォルダーを開いて、そこに展開された *.ttf ファイルをコピーします。
UTAU のインストール
UTAU Ver0.2.77 RC1アーカイブとインストーラーで exe の方をダウンロードします。
ダウンロードした utau0277inst.exe をダブルクリックすると、インストーラーが起動します。
※システムフォントが対応していないらしくインストーラーの日本語のほとんどが表示されません。
※また、システムフォントを設定で別のフォントにするやり方が上手くいきませんでした。
PC-BSD + Wine 上での表示 | WIndows 7 上での表示 |
---|---|
「(N)>」のボタンをクリック
PC-BSD + Wine 上での表示 | WIndows 7 上での表示 |
---|---|
「(N)>」のボタンをクリック
PC-BSD + Wine 上での表示 | WIndows 7 上での表示 |
---|---|
「(N)>」のボタンをクリック
PC-BSD + Wine 上での表示 | WIndows 7 上での表示 |
---|---|
「(C)」のボタンをクリック
インストールされると、デスクトップには「UTAU – 歌声合成ツール」と「UTAU – 歌声合成ツール.lnk」が、左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブには「Wine」メニュー(ワイングラスだけのアイコン)以下が作成されます。
デスクトップに作られた「UTAU – 歌声合成ツール」のアイコンをダブルクリックすると UTAU が起動します(最後に「.lnk」がついている方をダブルクリックしても起動しません)。
初回起動時には readme.txt のメモ帳も開きますが、最初はシステムフォントで表示しているため何も見えないと思いますので、メニューの「編集」→「フォント」で「Takaoゴシック」や「VL ゴシック」等を選ぶと日本語が表示されます。
最初に起動したときに Wine で正常にレンダリングができるように、レンダリングの設定もしましょう。
メニューバーの「ツール」→「オプション」→「全般」タブの「WAV生成時にバッチを使用しない(非推奨)」か「レンダリングに resampler.dll を使用する」にチェックを入れます。
さらに「音符長の計算をGUI側で行うにもチェックを入れて「OK」ボタンで閉じます。
UTAU のウィンドウを他のウィンドウで隠してしまったり、最小化してしまった場合等、タスクバーに UTAU のアイコンが出ていなくて困る事がありますが、そういう場合は、 ALT キー + TAB キーで Windows と同じように起動中のアプリケーションの切り替えができます。
UTAU に音声ライブラリをインストール
UTAU にドラッグ&ドロップして音声ライブラリをインストールしようとすると、 UTAU が固まってしまいました。
そのため、必ず、以前のように Program Files\UTAU\voice に音声ライブラリのフォルダーをコピーしてインストールします。
まず、配布されている音声ライブラリの圧縮ファイルを展開するために Wine 上で動かすアーカイバをインストールします。
これは、音声ライブラリのファイル名には日本語が使われていて、しかも文字コードがシフトJISのため、 Unix 上のアーカイバが上手く処理できないためです。
私は、 Lhaz をインストールしました。
Lhaz のページから Vector のダウンロードページをたどって、ダウンロードした exe ファイルをダブルクリックしてインストールします。
デスクトップの Lhaz のアイコンをダブルクリックして起動して、「ツール」→「クイックオプション」→「フォルダ自動生成」にチェックして、または、ツールバーの新規フォルダのアイコンを凹ませて、フォルダーを自動生成するように設定しておきます。
そして、ダウンロードした音声ライブラリの圧縮ファイルを、あらかじめ起動しておいた Lhaz にドラッグ&ドロップして、メニューバーの「編集」→「解凍」→「このフォルダに解凍」、または、ツールバーの赤い書類に黄色い稲妻のアイコンで展開します(デスクトップの Lhaz アイコンに圧縮ファイルをドラッグ&ドロップしたら、デスクトップのアイコンから Lhaz が起動しなくなりましたのでご注意を!もしそうなった場合は、もう一度インストールすれば良いようです)。
画面左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブ→「Wine」メニュー(四角+ワイングラスのアイコン)→「Programs Folder」で Program Files フォルダーを開いて、そこから、「UTAU」フォルダ→「voice」フォルダと開いて、そこに展開された音声ライブラリのフォルダー(character.txt があるフォルダー)をコピーします。
(コピーするフォルダの例)
- 重音テト「単独音」ライブラリーの場合は、「重音テト音声ライブラリー」フォルダーをコピー
- 桃音モモ 単独音 2009年10月収録Ver soft の場合は、「桃音モモ単独音柔らかめの発声F4(soft)2009」フォルダーをコピー
- 天音ルナ 05 の場合は、「Luna05」フォルダーの中にあるもう一つの「Luna05」フォルダーをコピー
UTAU のアンインストール
画面左下の火の玉のメニュー→「コンピュータ」タブ→「コマンドを実行」をクリックすると、画面の上端に入力欄(下記の画像)が現れるので、「wine uninstaller」と入力します。
すると「プログラムの追加と削除」ダイアログが表示されますので「UTAU 歌声合成ツール」を選択して「削除」ボタンをクリックします。
すると、UTAUのアンインストーラーが起動します。
「(F)」のボタンをクリック
「(C)」のボタンをクリック
デスクトップに「UTAU – 歌声合成ツール」の」アイコンが残っていればそれを消します。
そして、 Program Files/UTAU フォルダ(画面左下の火の玉のメニュー→「アプリケーション」タブ→「Wine」メニュー(四角+ワイングラスのアイコン)→「Programs Folder」で開いた中の「UTAU」フォルダ)を削除すれば完全に UATU が削除されるでしょう(設定やインストールした音声ライブラリ等も削除されます)。
「プログラムの追加と削除」ダイアログを閉じると、なぜか「PC-BSD クラッシュハンドラー」ダイアログ(「PC-BSD が以下のプログラムを起動中にエラーが発生しました: bin/wine」というメッセージ)が表示されます。
これは「閉じる」ボタンで閉じるしかありません。
以下は、「詳細」ボタンをクリックして開いた「クラッシュの詳細」ダイアログの「標準エラー出力」に出力されていたエラーです。
fixme:storage:create_storagefile Storage share mode not implemented. fixme:ole:DllUnregisterServer stub err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised fixme:ole:DllRegisterServer stub err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:ole:CoCreateInstance apartment not initialised err:msi:HANDLE_CustomType18 Unable to execute command L"C:\\Program Files\\UTAU\\utau.exe /Uninstall" err:msi:HANDLE_CustomType18 Unable to execute command L"C:\\Program Files\\UTAU\\utau.exe /Commit" Locale: "ja"